新築の家はどんな設計にしようか、内装や設備にこだわりたい、など考えることがたくさんあります。
しかし、忘れてはいけないのは家族を守る安全な住宅を目指すことです。
耐震対策を検討するのと同じくらい大切なのは、シロアリ対策です。

新築住宅でシロアリの予防を施すことは一般的になってきてはいますが具体的にどのような対策が必要になるのかくわしくみていきましょう。

目次

新築の家でなぜシロアリ予防が大切なの?

新築の家は大きな買い物なので、大切な財産を守るためにできることはなるべく早めに行うことが大切です。
建物の状態を健康に保つためには適切な修繕や管理は欠かせません。
新築の家は地震や火災に強い住宅であることはもちろんですが、忘れてはならないのはシロアリ対策です。

シロアリは気づかないうちに家の基礎や柱、床などに住みついて木材をはじめコンクリートや鉄骨までも食べてしまうといわれています。
シロアリ被害が相当進行してしまった後は、住宅の強度が低下することもあり、修繕のために別途費用が必要になるでしょう。
住宅の安全性にもかかわることなのでシロアリの存在は無視できません。
また、一度シロアリ被害が拡大してしまうと専門業者でなければシロアリを駆除することは難しいです。

シロアリを駆除するためには完全にシロアリを取り除かなければ、すぐに再発する可能性があります。
完全駆除のため、広範囲にわたり薬剤を散布しなければならない状況が考えられるので、薬剤の影響による家族の健康も気になるでしょう。
シロアリ駆除の費用も高額になる傾向があります。
そのため、できればシロアリ被害が発生する前に予防処置を行うことが大切です。
シロアリ予防を定期的に実施しているほうが予算も低くおさえられるでしょう。
新築の家だからこそ、早めに予防をして対策を考えておくことが大切です。
専門業者に定期点検を依頼するとよいでしょう。

新築の家は早めにシロアリ対策を考える!

新築住宅はシロアリ被害を防ぐため薬剤処理をされているケースが多いです。
ハウスメーカーなどで分譲された新築住宅を購入したときは、すでに建物が完成しているのでシロアリ予防の対策ができているか念のためハウスメーカーに処理の完了時期を確認しておくとよいでしょう。
しかし、薬剤散布が適切に行われていたとしてもシロアリの防虫効果が期待できる期間は5年くらいといわれています。
そのため、将来にわたって定期的にシロアリ対策を考えておく必要があります。
新築のときにしっかり定期的に対策をしておくことで、被害を最小限にすることが可能になるでしょう。
信頼できる専門業者を探して予防処置を継続することが大切です。

また、新築だからといってシロアリが全くいないということはありません。
家の床下は湿気が多いのでシロアリの絶好の住み家です。
できれば早めに床下の状況を確認し、写真を撮っておきましょう。
床下に廃材や紙ごみなどが落ちているとシロアリのエサになります。
ごみを片づけることでシロアリを寄せつけない環境をつくりましょう。
また、写真を撮っておくと床下の状態の変化に気づきやすくなります。

さらに、家の中も念のためシロアリ対策をしておくとよいでしょう。
湿気がこもりやすいトイレや浴室などの水周りはシロアリが好む環境です。
専門業者に早めに調査を依頼し、必要に応じて水周りの壁にシロアリを寄せ付けない薬剤の散布をしてもらうという方法もあります。

建築前なら土壌調査と基礎の対策を!

更地を購入して好みの住宅を建てる人もいるでしょう。
その場合は設計の段階からシロアリ対策が可能です。
まず、調査しておきたいのは土壌です。
もともと湿気を含む土地であったり、以前建っていた住宅がシロアリの被害にあっていたりするとシロアリの巣が残っている可能性があります。
シロアリがすでに地中に潜んでいると、知らないうちに新築した住宅の床下から建物の基礎を侵食していきます。
念のため専門業者に依頼し、必要であればシロアリ駆除を行ってから住宅の建築を始めるとよいでしょう。
土壌処理はそれなりの費用がかかることが予想されますが、シロアリが寄りつきにくい土地にしておくと安心です。

また、新築住宅の設計図を確認しておくことも大切です。
シロアリは湿気を好むので、床下が風通しのよい状態になっているか、通気性を確保するためにはどのような処置が必要なのかを設計士や建築士の人に相談してみましょう。
さらに、床下の通気性がある程度確保できたら床下が点検がしやすい構造かどうかも確認しましょう。
一度シロアリ駆除の薬剤を散布したとしても、効果は永遠に続きません。
定期的に床下を点検するために床下への入り口を確保する必要があります。

家の基礎にも注目です。
基礎はおもに布基礎、ベタ基礎などがあります。ベタ基礎は地面をコンクリートで覆うため、布基礎よりもシロアリの被害に遭いにくいといわれています。
しかし、シロアリはコンクリートも侵食してしまうことから完全にシロアリが予防できるとはいえません。
どちらの基礎を採用するにしても、換気ができる構造にしたり、乾燥剤を敷きつめたりするなどの対策を行う必要があるでしょう。

調査

まとめ

家を新築するときは、できるだけ家の寿命を長く、きれいに保ちたいと考えるものです。定期的な家の修繕を行うとともに、シロアリ対策を行うことを忘れないようにしましょう。

シロアリ対策は一度行うだけでは十分ではありません。薬剤の効果が期待できるのは5年ほどなので、専門業者に継続してシロアリ予防のための点検を依頼しておくことが大切です。