シロアリを見つけると、とにかくシロアリ駆除の専門家に連絡をしようと慌ててしまいがちです。
実際にシロアリ業者に処理をしてもらうのは正しい方法ですが、その前にまずやっておきたいことがあります。
発見したらまずやることを知っていれば、慌てずに対応ができ、正しい対処を短時間で行うことができます。

間違った対応をして被害を拡大させないために、シロアリを見つけたときにまずやるべきことをご説明します。

目次

どんなシロアリを発見したか

もそもシロアリは、どのようなアリでしょうか。普通のアリはよく見かけますが、シロアリを見ることはあまりありません。シロアリは、昆虫の中でも最も数が多いといわれる生き物で、生態系にも大きな役割を持っています。

同じアリでもシロアリと普通のアリとは大きな違いがあります。もともと同じアリという名前ではありますが、普通に見かけるアリがハチの仲間なのに対して、シロアリはゴキブリの仲間です。
しかも普通のアリはシロアリを食べます。
つまりシロアリにとっては普通のアリは天敵になります。
ではなぜシロアリばかりが嫌われ者なのでしょうか。
シロアリと普通のアリとの大きな違いは主食にあります。
シロアリは木を主食としています。
これが、シロアリが嫌われ、発見したら警戒しなければならない理由です。
木を使った家が多い日本では特にシロアリには注意が必要です。

日本にいるシロアリは22種類ほどといわれていますが、そのうちの4種類が家に被害を与えるシロアリです。
4種類とは、ヤマトシロアリ、イエシロアリ、アメリカカンザイシロアリ、ダイコクシロアリです。
前の2種類は土壌性シロアリ、後ろの2種類は乾材シロアリと分類されています。
同じシロアリでもこれらの2つの種類によって対策の仕方が異なります。
土壌性シロアリは水分を好みます。
土の中にシロアリが通る道を作り、それを使って水を運び木材を加害します。
一方乾材シロアリは少ない水分で生きることができるので、家に持ち込まれた家具と一緒に侵入したり、羽アリが飛んできて小屋裏に住みついたりします。

このように侵入する場所や方法が異なるので、どのようなシロアリを発見したかをしっかりと業者に伝えることが重要です。
特に、土壌性シロアリのヤマトシロアリとイエシロアリには注意が必要です。
この2種類のシロアリを見分けるには、シロアリが分布する地域と羽アリの発生時期をチェックします。
4月から5月には羽が薄黒色のヤマトシロアリが発生しますが、そのあとの6月から7月あたりには、黄色っぽい羽のイエシロアリが発生します。

どこでシロアリを発見したのか

多くの場合、まず羽アリを発見します。
羽アリを発見したら、まずはその1匹は自分で駆除することが可能です。
掃除機で吸い取ってしまうのが最も簡単な方法でしょう。
とはいえ、そのままにしていると羽アリは、掃除機から出てきます。
そのため、吸い取った後に掃除機の中に殺虫剤を噴射して駆除します。
ですが、羽アリの量が多い場合はそうはいきません。
そのときには直接殺虫剤を吹きかけ、そのあとで掃除機を使って吸い取ります。

シロアリは集団行動を行い、巣を作って住み着きます。
その巣から蜂道と呼ばれているトンネルをつくり、そこから家に侵入してきます。
こうして家を食べ始め、家の腐食を招きます。
いろいろなものを食べられてしまってからでは遅すぎます。
最初に羽アリを見つけた場所から巣を探っていきましょう。
羽アリが発見されやすい場所としては、浴室や庭の垣根、庭などに放置された木などがあげられます。
羽アリが飛び立つ時期は4月から7月にかけてですので、その時期は特に注意をしておくと見つけやすいでしょう。
このようにして、羽アリが発生した場所、巣を見つけることができれば、そこを中心に駆除を業者にお願いすることができます。

庭などで見つけた場合は、自分の家ではなく、近所の家から飛んできたことも考えられます。
近所でシロアリが発見されたといった情報は日ごろから気にしておきましょう。
近所のシロアリがそのまま自分の家に巣を作ってしまう可能性があります。
このような情報も事前に仕入れておいて業者へ伝えることが大切です。

自分でやっておくのはNGなこと

シロアリを見つけたら焦ってしまって、自分ですぐに対処をして後から後悔したという話をよく聞きます。
集団で行動するシロアリは、目視で発見したシロアリだけを駆除しても解決にはなりません。
シロアリに驚いて殺虫剤をむやみやたらに使ってしまうと、別の場所に散らばってしまうこともあります。
散らばってしまってから業者に頼むと余計にコストや手間、時間がかかってしまう可能性もあるでしょう。

羽アリを見つけたときに、掃除機で対応する前にやるのが、本当にシロアリなのかどうかを見極めることです。
普通にいるアリにも羽アリがいます。
羽がついているからとすべてがシロアリとは限りません。
シロアリの羽アリには、胴体にくびれがありません。
ここで見分けることができます。

シロアリと判断できたら、被害がこれ以上拡大しないように業者に頼むことをおすすめします。
賃貸の場合は大家さんや管理会社に連絡をして早めに対策をしてもらいましょう。
新築の場合は、保証などの中に含まれている可能性がありますので、建築業者に相談します。
以前に予防の対策をとっている場合は、メンテナンスとしてやってくれる場合もありますので、同じ業者にまずは連絡してみましょう。
どの場合であっても業者ではまず状況の確認と点検をしてくれます。
そのうえで、どのような駆除をしていくかを決めることができます。

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まとめ

シロアリを見つけたらすぐに対処することが大切ですが、直接手を出すのではなく、行動を起こすことが重要です。
やみくもに手を出して良い結果がでるとは限りません。シロアリの専門業者に相談をしましょう。

シロアリの種類や被害場所を確認して、できるだけ詳細に情報を提供することが最初の一歩になります。
落ち着いて対処していきましょう。"