家の築年数が経過すると、いろいろな不具合がでてくるものです。
床や建具がきしんできたり、壁に隙間ができたりします。
特に床に立ったときにいままでと違う感触があれば、老朽化や腐食、またはシロアリの存在を疑うこともあるでしょう。

シロアリ被害にあうと、修繕のために多額の費用が必要になる可能性があります。
自分でできるシロアリの巣の確認方法についてみていきましょう。

目次

家の中のチェックポイントは?

シロアリは家の中で巣をつくることがあります。
家の中であれば、自分で確認しやすいでしょう。
シロアリが好む場所は水周りや、水漏れがあるようなところです。
そのため、浴室やキッチンの床などは狙われやすいといえます。
床が浮いているように見えたり、歩くときしんで音がしたりするときは、シロアリの存在が疑われます。
床の湿った場所の近くに土のかたまりなどがあれば、それはシロアリの巣である可能性が考えられます。

また、配管からの水漏れがあると壁に湿気がたまってしまうことがあり、気づかないうちに壁の中にもシロアリが巣をつくることがあるので注意が必要です。
壁がなんとなくぬれているような感じがしたら、壁を手でたたいてみましょう。
空洞があるような軽い音がすると壁の中にシロアリがいる可能性があります。
しかし、壁の中は自分の目でシロアリの存在を確認することは難しいため、壁の修理をするときにシロアリの調査を専門業者にあわせて依頼するとよいでしょう。

また、シロアリは床下に巣をつくることがあり、床下から柱をつたって家の中に入ってきます。
そのため、床と柱が接しているところに異常がないかチェックしてみましょう。
柱の木材が不自然に盛り上がっているところがあれば、シロアリが潜んでいるかもしれません。

また、家の中で羽アリがいないか確認してみます。
日本には複数の種類のシロアリが生息していますが、どの羽アリも春から夏の時期に活発に行動します。
羽アリがいると、シロアリの巣が家のどこかにある可能性が高いといえますので、すぐに専門業者に調査を依頼する必要があります。
その他にはシロアリが巣をつくり被害がすすんでいくと、ふすまや障子、扉、雨戸などのたてつけが悪くなることがあります。

家の中でのチェックポイントは?

できれば床下もチェックしたい!

シロアリの巣は土の中でつくられることも多いです。
そのため、できれば床下を自分で確認しておくとよいでしょう。
懐中電灯やデジカメを床下に入るときに持っていけば状態を記録できます。
また、軍手やドライバーなどがあると床下にある木材に触って状態を確認するのに便利です。

しかし、床下を自分でチェックするためには床下の点検口から入らなければならないため、けがをしないように注意する必要があります。
無理にくぐって体が抜けなくなってしまうと危険です。
床下を点検するときは家族のだれかに頼んで立ち会ってもらうようにしましょう。
床下点検口がない場合は和室の畳を外して床下に入る方法もあります。

床下に入ることができたら、確認しておきたいポイントをチェックします。
シロアリは暗くて湿った場所を好んで巣をつくる傾向があります。
そのため、光が入りにくい地下から家の床下に入り込むことが多く、土や排泄物で蟻道と呼ばれる道を作りながら移動していきます。
基礎のコンクリート部分や木材の表面に土のかたまりや土が盛り上がっている道のようなものが確認できたら、ドライバーなどでつついてみましょう。
その中にシロアリの巣がある可能性が高いです。

また、床下をチェックするのはなるべく暖かい季節に行います。
寒い時期にはシロアリはあまり活発に動かないので見つかりにくい場合があります。

特定の巣をもたないシロアリもいる!

家の中や床下の至るところに巣をつくるシロアリには、いくつかの種類があります。
それぞれに特徴があるので、覚えておくとよいでしょう。
たとえば、ヤマトシロアリは特定の巣をもたないという特徴があります。
ヤマトシロアリは常に活動しており、蟻道や巣があってもすでに移動していなくなっていることもあるので注意しましょう。
そのため、蟻道をみつけたからその近くに巣があるとは限りません。

また、気温が6度以下になるとヤマトシロアリはあまり活動しなくなるので、見つけるのが困難になるでしょう。
このように、巣をみつけるのが難しいシロアリも存在しています。
アメリカカンザイシロアリやダイコクシロアリは湿気のある場所には生息していません。
乾燥した木材のみを好み、寄生して被害をもたらすという特徴があります。
蟻道を見つけたり、木材を食い荒らされたような形跡があったりしたら専門業者に相談して無料調査を依頼してみることを検討します。

また、シロアリを発見したら、殺虫剤ですぐに駆除したくなるかもしれません。
しかし、シロアリが殺虫剤を嫌って分散してしまうので被害がさらに広がってしまうでしょう。
また、シロアリの巣がかなり大きかったら自分で駆除することは困難です。
シロアリの巣は完全に駆除しない限り、被害はとまりません。
そのため、専門業者に依頼して再発しないように完全に駆除してもらう必要があります。

まとめ

シロアリの被害がすすんでしまうと、家の強度が保てなくなったり、修繕に多額の費用が必要になったりします。
シロアリの気配を感じたら、自分でシロアリの巣がありそうな場所を確認してみるとよいでしょう。

もし、シロアリの巣を見つけたら完全に排除しない限り被害が再発することもあるので注意が必要です。
専門業者に依頼して確実に除去してもらうことが大切です。