シロアリは本来、森の土壌を栄養豊富にするなど益虫としての働きもあるものです。
しかし、住まいに住み着いてしまうと土台や柱を食べて家屋の強度や寿命を縮めてしまう危険な存在となります。
もしもシロアリの巣を発見した場合には、少しでも早く駆除することが大切です。

そこで今回はシロアリ駆除の方法と、その際に注意するべきポイントについて詳しく解説しましょう。

悩む男性のイメージ

シロアリの種類と生態

日本に分布しているシロアリは主に、「ヤマトシロアリ」「イエシロアリ」「アメリカカンザイシロアリ」の3種類です。

ヤマトシロアリは全国に分布しており、4~5月の昼間に羽アリとなって周囲に飛び交います。
シロアリという名前でありながら色は黒く、胸に黄白色のラインがあります。
そのため、シロアリではなくクロアリの羽アリだと見間違えられることも多いです。

ヤマトシロアリによる家屋被害は他の種と比べるとそれほどひどいものではありませんが、逃げやすく分散しやすい性質をもっているため駆除がしづらい種です。

シロアリの中でも住み着いてしまうと被害が激しいのがイエシロアリです。
イエシロアリは静岡県以南・以西の本州、九州、四国で見られますが、近年では東京都や茨城県などでも発見された事例があります。
イエシロアリの羽アリは橙黄色をしており、6~7月の夕方に多く群飛します。
性格が凶暴なだけでなく、家に住み着いてしまうと家屋崩壊の危険につながるので一刻も早い駆除が大切です。

そのほか、1970年代以降から輸入木材とともに侵入してきたアメリカカンザイシロアリの発見事例も稀に見られます。
アメリカカンザイシロアリはヤマトシロアリやイエシロアリとは違い、乾いた木のなかに生息しているのが特徴です。
発見が困難なため、駆除が難しいといわれています。

シロアリの巣の見つけ方

ヤマトシロアリやイエシロアリの巣は土中や壁中にあるため、発見することはなかなか難しいというのが実情です。
しかし、羽アリをたくさん見かけたり、床がきしんだりする場合には一度床下などを点検した方がよいでしょう。

シロアリは巣を駆除しないことにはなかなか根絶させることはできません。
自分で駆除しようという場合には、まず巣を探し出すことが大切です。

シロアリの巣が多い場所としてはお風呂場やトイレなどの水周りが挙げられます。
シロアリは外側を残して中だけを食べるので、叩いて音の違いを見ることで確認することができます。

シロアリ駆除の方法

シロアリ駆除の方法は大きく分けて2種類あります。

ベイト工法は家屋の周囲にステーションと呼ばれる容器を設置し、シロアリの接近を監視するというものです。
このステーションの中にはシロアリの餌が入っており、この餌がなくなっていると周囲にシロアリが存在していることが分かります。
もしもシロアリがいることが分かったら、毒餌をセットすることでシロアリを根こそぎ駆除します。

もうひとつの方法は、木部処理剤を使用するというものです。
家屋床下の木材部分にこの木部処理剤を塗布することでシロアリの発生を予防したり、駆除したりすることができます。
木部処理剤には乳剤タイプのほか、油剤タイプやスプレータイプなどさまざまなものがあります。
それぞれ特徴がありますので、自分の家に最も適したものを選びましょう。

また、木部処理剤の中にはシロアリの忌避作用のある成分しか含まれていないものもあります。
そういった薬剤を使用すれば一時的にシロアリはいなくなるものの、ただそこからいなくなっただけでまた別の場所に被害をもたらしている可能性があります。

そういったことにならないよう、薬剤の成分をよく確認しておくことも大切です。

シロアリ駆除をする際に気をつけるべきポイント

シロアリ駆除を行う際にまず気をつけるべきポイントは、シロアリが生息している証拠を特定することです。
というのは、いくら薬剤などを塗布してもシロアリが気づいて逃げてしまっては意味がないからです。

どの場所にどれくらいのシロアリが生息しているのかということをしっかり把握しておかなければ、いくら駆除作業を行っても意味がありません。
とりわけヤマトシロアリは駆除に失敗すると別の場所に新たな巣を作ってしまいますので、駆除作業に失敗するたびに被害が拡大してしまう恐れがあります。

そのほか、イエシロアリは活動範囲が広いため巣が自分の敷地の中にあるとは限りません。
巣が敷地外にあった場合に自分の判断で駆除を行うと、ご近所とのトラブルに発展してしまう可能性もあります。

それらの問題がある場合には自分での駆除はあきらめ、プロの業者に依頼しましょう。

まとめ

シロアリの駆除は市販されている薬剤などを使用することで自分で行うことができます。
そうした方が安上がりにはなるでしょう。

しかし、建物の構造や被害状況、生息密度などをしっかり把握しておかないと、なかなか効果が出ないというのも事実です。
とりわけ駆除の対象がイエシロアリである場合や、何度駆除を行っても繰り返し被害が発生するといった場合にはプロの業者に依頼するのがおすすめです。

また、シロアリ駆除は床下や天井裏といった危険度の高い場所で作業を行います。
そのような点からも、シロアリ駆除業者に依頼した方がよいでしょう。