ハチの巣は気がつかないうちに作られてしまうことが多いようですが、駆除をしても何度も同じ場所に巣を作られることがあります。
そこで今回は、ハチの巣はなぜ何度も同じ場所にできるのか、どんな対策ができるのかをまとめてみました。

目次

ハチはどんな場所に巣を作りやすい?

ハチの種類によって巣を作りやすい場所は違います。
例えば、特に危険なハチとして知られているスズメバチは、群れが大規模になる傾向があるため巣も大きくなりやすいのが特徴です。

基本的には餌を確保しやすい山間部や山林の土の中に巣を作ることが多いハチですが、時代とともに都市部でも見られるようになってきたので注意が必要です。

アシナガバチは巣の場所を選ばず、都市部でも多く見られます。
色々な場所に巣を作るので、子どもが興味本位で巣に近づいてしまうと危険です。

比較的おとなしいミツバチは密閉された空間に巣を作るのが好きです。

ほとんどの種類のハチは6月~10月頃まで盛んに活動し、巣を拡大していきます。
家の周辺で特に注意したい箇所は天井裏や屋根裏・軒下・床下です。
これらは天候の影響を受けにくく、餌も近くで捕獲できるのでハチにとっては絶好のポイントです。

床下はあまりチェックしないかもしれませんが、キイロスズメバチやミツバチが巣を作ることがあります。

ハチの巣は色々な所に作られる

どうして同じ場所に戻ってくるの?

せっかく巣を駆除しても、また同じ場所に戻って巣を作ってしまうのはなぜでしょう。
それは、生き残ったハチが巣を修復しようとするからです。

ハチには帰巣本能というものがあります。
そのため、生き残ったハチや駆除中にたまたま巣にいなかったハチが戻ってくると、また同じ場所に巣を作るのです。

特に、駆除中にはいなかったハチが戻ってくると、巣がなくなっていることで気が立っています。
1、2匹だからと手を出すと刺される危険があるので注意してください。

巣を駆除してから7日間から10日間程度は戻ってくるハチに気をつけましょう。

巣を作らせないための対策法は?

同じ場所に何度も巣を作らせないためのポイントがいくつかあります。

まずは、巣を作らせないためにも定期的に家の周りを点検しましょう。
軒先は比較的簡単に点検できますが、屋根裏や床下は意識しないと点検できません。
隙間や通気口をハチに入られないようにネットなどで塞いでおくと安心です。
ただし、完全に塞いでしまうと換気ができなくなるので、目の細かいネットなどを利用すると良いでしょう。

ハチが巣を作りそうな場所に、市販のハチ除けスプレーを吹きかけておくのも手です。
スプレーは雨や風の影響を受けて効果が薄まるので、定期的に吹きかけてください。

ハチ除けの薬剤は使用したくないという場合は、木酢液を利用することができます。
木酢液とは炭を焼く際に出た煙を液体にしたものです。
ハチが苦手な煙のにおいがするため、木酢液がある場所には巣を作ろうとはしません。
木酢液と水を1:1の割合で混ぜ、ハチが巣を作りそうな場所に置いておくだけです。

倉庫や物置がある場合は、隙間を塞ぎ開けっ放しにしないよう注意します。
忘れがちな場所ですが、ハチにとっては居心地が良い場所です。
気がつかないうちに巣が大きくなっていたということのないよう、定期的にチェックすることも大切です。

さらに、庭に木が茂っているとハチが雨風をしのぐために入り込むので、春先の剪定を忘れてはいけません。

万が一できてしまったときの対策

気をつけていてもハチの巣ができてしまったときには、早めの対策が必要です。巣が大きくなればなるほど駆除が大変になります。

作りはじめの巣は、女王バチが1匹しかいないので比較的簡単に駆除できます。
働きバチもいる作りかけの巣は注意しなければいけません。

ハチの巣を駆除するには、まず時間帯に気をつけます。
ハチは光がなければ飛べないので、日没後2~3時間後に作業を始めましょう。
日没後すぐだと、まだハチが周辺を飛んでいる可能性があるので気をつけてください。

また、安全に作業をするために防護服の準備も必要です。
体はもちろん、顔や頭もしっかり守ります。

殺虫剤を吹きかけるときは、最低でも3~5分は噴射し続けましょう。
このとき、懐中電灯などで光を当てると、光に向かって飛んでくるので使用してはいけません。
噴射が終ったら懐中電灯などで巣の周辺に飛んでいるハチはいないか確認します。

このような手順で駆除することが可能ですが、自分では難しいと感じたら業者に頼んだ方が安全にできます。

まとめ

ハチの巣を駆除しても戻ってきてしまうのは、帰巣本能があるからです。
完璧に駆除したつもりでも、残っていたハチが再度巣を作ってしまうことがあるので注意しなければなりません。

駆除をした後はハチが巣を作りにくい環境を作り、巣を作らせないよう対策することも大切です。
さらに、普段あまりチェックすることのない場所も、意識して定期的に確認してください。

ハチの巣対策をしっかりして安全に暮らしましょう。