ハチ(蜂)の駆除は、素人にとって頭の痛い問題です。
一歩間違えれば、刺されて命の危険にさらされることもあります。
とはいえ、飲食店の入り口や駐車場など、お客さんが出入りする場所の近くに巣を作られてしまった場合は、早急に取り除く必要があります。

店舗におけるハチ(蜂)駆除の方法と手順について紹介します。

目次

一般家庭と同じく、まずはハチ(蜂)の種類、タイミングを見極めて

店舗におけるハチ(蜂)駆除の流れも、基本的には一般家庭と同じです。
自身の身の安全を守りながら確実にハチ(蜂)を駆除するためには、まずハチ(蜂)のことを知る必要があるでしょう。

巣を作っているのはどのような種類のハチ(蜂)で、どこにどれぐらいの大きさの巣があるのかは、最低限突き止めておきたいところです。
もし危険度が高いようであれば、とりあえずお客さんを近付けないよう、注意喚起をしておきましょう。
凶暴なイメージのあるハチ(蜂)ですが、巣に危険が迫らない限り、人間を襲ってくることはほとんどありません。
たとえ獰猛なスズメバチであっても、むやみに巣に近付かなければ大丈夫です。

お客さんの安全を確保した上で、自分自身で駆除できそうな状態かどうかを判断しましょう。
たとえば巣を発見したのが春先で、まだ小さい場合には、活動しているハチ(蜂)の数も少なく自分で処理するチャンスです。
反対に、凶暴なスズメバチがかなり大きな巣を作っていて、非常に警戒しているようなケースでは、速やかにプロの除去を依頼するのがおすすめです。

綿密な準備の上で駆除をスタート

自分自身で駆除をする場合には、お客さんがいない時間帯を狙ってください。
近くに人がいるときには、ハチ(蜂)が思いがけない動きをすることも考えられます。
たとえ小さな巣であったとしても、油断は禁物です。
ハチ(蜂)の行動パターンも踏まえると、多くのハチ(蜂)が巣に帰り、体を休めている夜間がおすすめです。
深夜から日の出前までは、ハチ(蜂)退治のチャンスだと言えるでしょう。

準備するべきものは、防護服とハチ(蜂)駆除用のスプレーです。
ハチ(蜂)駆除用のスプレーは、できるだけ即効性が高く、噴射距離の高いものを選ぶと安心です。
1本では足りないことも考えられますから、予備も用意し、すぐ手にできるよう準備しておいてください。

また、素人の方がハチ(蜂)駆除をするときに、安易に考えがちなのが「防護服」についてです。
確かに「次いつ使うかわからない品物」をわざわざ購入するのは、勇気が要るかもしれません。
しかしスズメバチやアシナガバチは、強い毒性を持つハチ(蜂)です。
ハチ(蜂)から攻撃されたときでも自身の身の安全を守れるよう、きちんと着用しておきましょう。
防護服の下には、厚手の洋服を着ておくとさらに安心です。

たっぷりと駆除剤を吹きかけて後片付けを

ハチ(蜂)を確実に駆除するためには、ハチ(蜂)の巣全体に向けて、たっぷりと駆除剤を吹きかける必要があります。
使用する駆除剤によっても必要量は異なりますが、ハチ(蜂)駆除効果が高いピレスロイド系の成分を含む殺虫剤であれば、30秒から60秒ほど連続で噴射しましょう。

ハチ(蜂)の動きが止まり、巣全体が静かになったら、巣をゴミ袋に入れて口を縛り片付けます。
ときおり巣に戻ってくるハチ(蜂)を見かけたら、それも忘れずに駆除してください。
再度同じ場所に巣が作られることを阻止できます。

飲食店ならではの不安点とは?

多くのお客さんが来店する店舗や飲食店では、薬剤を散布することにより、人体への影響が気になるものです。
周囲への影響を最小限にするためには、ハチ(蜂)を駆除する成分にこだわって、使用する薬剤を選んでみてください。

ハチ(蜂)への効果が高いことで知られるピレスロイド系の成分は、ハチ(蜂)の体内に侵入すると、神経系へ作用し死に至らしめます。
しかし人間を含む、ほ乳類への影響は最小限にとどまる薬剤として知られています。
たとえ人体に吸収されても、速やかに分解・排出が進みますから安心してください。
また、空気中での分解も進みやすい成分です。
噴射してから時間がたって、周囲に悪影響を与えることもないので、安心して使用できます。

まとめ

店舗におけるハチ(蜂)駆除は、一般家庭よりも慎重に行うことが求められます。
一般家庭とは異なって、店舗は不特定多数の人が出入りする場所です。
来店する人の行動を、店側が全てコントロールできるとは限らないためにより一層の注意が必要です。

早急に駆除するべきだと判断したときは、迷わず専門業者を頼りましょう。
そうすることで、自分自身は店舗の業務に集中しながら、危険な駆除作業をプロに任せることが可能です。
安全な状態で、業務を継続することができます。